『ファタモルガーナの館』(steam版)クリアしました。
プレイ時間は約24時間と中々のボリュームでした。内容の重さにかなり精神的にやられましたが時間を忘れてプレイしていました。めちゃくちゃ面白かったです。
ネタバレなしの感想を綴っていきますので、購入しようか気になっている方はぜひ読んでいってください。
以下ゲーム紹介とレビューです。
魔女の館と呼ばれる屋敷で目を覚ました主人公が、呪われた館の歴史を体験しながら失われた記憶の痕跡を探すノベルゲームです。
【ざっくりあらすじ】
正体不明の女中に連れられて館の過去の出来事を見て行きます。始めは貴族の亜麻色の髪の兄妹の物語、次は荒れた館に棲み着いた獣の話、その次は産業革命時代のアメリカで成り上がった投資家の話、さらにその次は館に幽閉された青年と館に魔女と呼ばれた少女の話。時代も場所もばらばらですがその全てが悲しい結末を迎えます……。
悲しい物語ばかりで記憶を辿るのがだんだん辛くなっていきますが、それでも記憶を取り戻すためには進むしかありません。悲劇の先に光があることを信じて……。
【感想】
つらい。
幸福から急転直下の展開でどん底にたたきつけられます。なまじ希望を抱いてしまうからその後に待ち受ける絶望に耐えられなくなりそうになります。
登場人物の内面も緻密に描写されており、それぞれのキャラが非常に立っていました。猛烈に感情移入してしまうほどに。
そのおかげか終盤、どうしようもなく辛い展開になってしまっても、どういった結末であれこの物語の最後を見届けたいと強く思うようになりました。
正直その原動力がなければ途中で断念していたかもしれません……。そのくらいヘヴィなストーリーが詰め込まれています。
幸せな瞬間の描写が丁寧であるように、堕ちていく描写もじっくりしっかり描かれています。ジェットコースターで段々と高いところまで上げられて頂点に達したところから急速に下っていくような感覚。しかも下り坂の長いこと長いこと。昏く深い底の見えない絶望の底まで連れて行ってくれます。
あとネリーちゃんかわいい。
【まとめ】
ここまでずっと「悲しい、つらい」と言い続けてしまいましたが、本当に面白いです。暗い話は好きじゃない、という方にも是非プレイしてもらいたいです。恋愛ストーリーが好きな方も楽しめると思います。
記事を読んでいただきありがとうございました。ノベルゲームのプレイ感想などを主に書いていますのでよろしければ他の記事も見てみてください!